
◆2024年の抱負など◆
能登半島を震源とする震災により、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
被災地のために尽力されている方に敬意を表すると共に、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
■新年のご挨拶
2024年あけましておめでとうございます。
VISUAL ARTS代表取締役の天雲玄樹です。
三が日から心痛める事件や事故が頻発しており、普段の年始ムードとはいいがたい状況ではありますが、まずは自分たちに出来ることをひとつひとつやっていきたいと思います。
さて、各種SNSでもお伝えしたように、23年8月から前・馬場社長から引き継いで新たにVISUAL ARTSの代表に就任しました。
新米社長ではありますが、約半年ほど経ちましてようやく環境にも慣れてきたように思います。

こうして新しい立場になってみると、また世の中の解像度が違って見えてくるといいますか、漠然と抱いていた疑問に答えが出るのが面白いですね。
社長さんの古いテンプレというと、役員室の椅子に座って、ペタペタと書類にハンコを押して、夜な夜な会食しているというイメージですが、あれもちゃんと意味があったのだと気づかされます。
センシティブなお金の話をしなければいけないので、スタッフの前でうかつに話せないことが多い(だから社長室が必要)、代表は最終決定者なのでなにかしらの決裁が必要(だからハンコを押す)、世の社長さんは基本的に日中は忙しいので詳しいお話は夜にやっちゃいましょう(会食が増える)……という流れになるわけですね。

ちなみに現在のVISUAL ARTSに社長室はありませんので、だいたい会議室の隅でこそこそ電話してることが多いです(笑) ハンコは最近は大半クラウドに移行したのでかなり楽になりました。会食はたまにお呼ばれしたときにしか行きませんが……。
そういえばちょうど社長交代を発表した際、たまたまとあるパーティーにお伺いしていまして、タイミング的に出席者の皆さまからお祝いの言葉をたくさんいただきました。「いまごろLINEの通知がめっちゃ着ていて大変なんじゃないですか?」と言われましたので、「いや~後でゆっくり返信します」と返したのですが、ホテルに戻ってスマホを確認すると2件しか来ていませんでした。今後陰キャだった過去から脱却しようと思いつつ、もし叶わなかったとしてもよりよい作品作りで存在感を示していこうと決意しました。
■去年を振り返る
(https://heaven-burns-red.com/)
(https://www.she-is-legend.com/)
新しい体験ばかりで過ぎていった23年ですが、振り返ってみると業績の面では非常に好調でした。まずなんといってもヘブンバーンズレッド。コアなお客さまにしっかり支えられて、もうすぐ2周年。近年の新規タイトルは初動がよくともすぐに失速してしまうといわれていますが、ヘブバンは堅調です。
派生ユニットShe is Legendのツアーも大好評で、私も公演にお邪魔しました。なぜかツアーを全通しているWFS下田氏に観賞ポイントを細かく伺いながら一緒に手を振ってきました。今年からはSiLも次のステージということで、新アルバムをはじめ、撮り下ろしのMVやライブ動画などにも挑戦してみたいですね。
(https://store.steampowered.com/developer/VisualArts)
実は美少女ゲームも密かに売れていました。どうもSteamさんが「ビジュアルノベルが盛り上がっている」と遂に気づいたらしく、積極的な宣伝やセールを行ってくれるようになりました。結果として『CLANNAD』が数万本売れるという、もう何度目かも分からない再ブレイクを果たすことになりました。もちろん他のタイトルも好調で、ほとんど新作タイトルを出していないのに美少女ゲームがたくさん売れたという不思議な年になりました。
(https://fes2023.product.co.jp/)
関連グッズも例年を上回りました。VA STOREやVA夏フェス、冬フェスという形でより関連グッズをアピールする場を増やしたことが功を奏したと思います。冬のコミックマーケットにも参加してきましたが、例年の倍を超える参加者に恵まれました。振り返ってみて言えることは、やはり面白いタイトルには普遍的な魅力があるということですね。というわけで、既に発表済みではありますが来年以降も積極的に作品を作っていきます!
■今年はこれを作る
(https://primadoll.jp/kineticnovel/02/)
(https://key.visualarts.gr.jp/kinetic/loopersplus/)
(https://key.visualarts.gr.jp/kinetic/augment_protocol/)
(https://key.visualarts.gr.jp/anemoi/)
どのタイトルもスタッフが全力で制作していますので、お楽しみいただけるものになっています。
ちなみに、なんと今年はKeyブランド設立25周年です。四半世紀……!
当時私は18歳で入社したばかりでしたので、文字通り社歴とイコール。みんなアラフォーになるわけです。でも、当時と変わらぬコアメンバーで作品作りが出来るというのは幸せなことですね。来年は25周年を盛り上げるイベントを仕込んでいきますので、お楽しみにどうぞ。
まずは……そうですね、アニメサマポケの発表会なんてどうでしょう?
Keyブランド以外の展開も準備していまして、キネティックノベル大賞の受賞作のキネノベ化も動いています。ボリュームのある作品なのでかなり大変なことになっていますが、しっかり作品性をお届けできるようにしたいと思います。
ASMRコンテンツにも積極的に取り組んでいます。伊倉ナギサ謹製の『かじょさぽ』レーベル、新人クリエイターたちがフレッシュな香りをお届けする『あくあころん』レーベルで作品を作っていますよ。
(https://kajyosapo.visual-arts.jp/)
(https://mochittova.product.jp/)
女の子の可愛さをベースにしながらも、オーソドックではない、新鮮味のある作品を届けたいと思っています。とはいえ音声コンテンツはY○starさんが強い……。原作力があるので当然ですが、それを越えられるようなタイトルを作ってみたいですね。気に入った内容があれば、聴いて応援してください。
(https://itsuali.jp/)
一方で、寂しいお知らせもあります。長きにわたってサービスを提供してきました『偽りのアリス』ですが、23年で新規コンテンツの更新停止を行うことになりました。teamAecaとしては初めてのオリジナルIPへの挑戦でしたが、ここまで長きに渡って続けてこられたのは応援していただいた方々のおかげです。まずはその声援に感謝申し上げます。
最近では4周年記念でローソンプリントさんでブロマイドをリリースしたところ、モバイルゲームの中ではダントツの売上を記録したそうで、熱心なファンに支えられていると感じました。いまは謎のカウンターを搭載して模索していますので(笑)、引き続き遊んでいただける仕様になっています。
teamAecaには次の作品への挑戦を、と言いたいところですが、冒頭にも触れたとおりモバイルゲーム業界は修羅。いったん区切りが付いたところで自分たちの強みと技術を見つめ直す必要があると思い、しばらく力を蓄えてもらおうと思います。(もちろん引き続き作品作りには関わりますよ)
まあ、とはいえ、モバイルゲームをもう何タイトルか動かしたい気持ちはあります。もちろんヘブバンは好調ですし、末永く物語を提供したいという気持ちは変わりませんが、一本足打法なのはすこし不安定ですしね。元々の会社の規模感を振り返ると、いまが恵まれすぎているという考えもあるかも知れませんが、やはりコンテンツ制作の会社としては幅広い媒体で作品性を伝えていくというチャレンジをし続けたいと思います。
で、そのためにはということで、冒頭の疑問に戻るわけですが……。
どうすればもっといい作品を届けられるか?
それはですね、極めて簡単な解があると思うわけでありまして、それはいいクリエイターにいいゲームを作ってもらうことです。当たり前といえば当たり前すぎる話ではありますが、結局それしかないと思うわけです。

(https://visual-arts.jp/recruitment/)
なので、もう一つのテーマとして、クリエイターの発掘と育成を掲げていきたいと思います。昨年11月に「未経験シナリオライター募集」で応募を集めましたが、それもクリエイター育成計画の一環でして、おかげさまでたくさんのご応募をいただきました。精査の上、未来を担う新人たちを今年から受け入れ、育成していく体制を作っていきたいですね。もちろん他社様やフリーランスで腕を磨いてきたクリエイターの方も歓迎ですよ。(求人サイトをご覧ください!)
そうやって最高にセンスがよくて出来るクリエイターがたくさん集まると、どんどん名作が量産されます。そうなると、私は役員室でのんびりハンコを押して、たまに会食をするだけという古の社長のパブリックイメージに近づけるわけです。

あれ、でも、そうなると社長はもう要らないような気も……?
存在価値が疑問視されるようになって初めて、次のステップにいける、のかもしれません。
というわけで、上記を抱負として今年も頑張っていこうと思います!
(文責:VISUAL ARTS/天雲 玄樹)
https://twitter.com/Genki_Tenkumo











