物語とキャラクターを魅せる楽しみ
ビジュアルアーツがシナリオに求めるものは、没入感です。
ゲームとはエンターテインメントであり、文学のような高尚なものである必要はありません。
完璧に正しい日本語である必要もありません(もちろん最低限の正しさは必要ですが)。
ですがライターとしての個性を持たなければ、それは一線でやっていくことはできず、その他大勢の他者に埋もれてしまいます。
なら個性とは? 多様な語彙力、読んでいて心地よいリズム、独自性のあるセリフ掛け合い、口馴染みのよい言葉。
色々とありますが、まずはそれを自身の中で理解できているかが重要です。
トップライターたちにはそれらがあり、読むだけで誰が書いたかわかります。
プロのライターはその個性を大切にし、日々磨いているのです。
そんな独自性のある才能を、ビジュアルアーツは求めています。
ことKeyにおいては、そのシナリオにおいては業界トップクラスという自負もあり、特に感情の共感というものを大切にしています。
クライマックス部分は当然ながら、それ以上に日常描写へ強いこだわりを持っています。
自身が持つ文章としての武器を見せてください。
この部分は誰にも負けないというエゴを見せてください。
言葉は読む人の価値観を変えることさえ出来る強い力です。
ビジュアルアーツは、イラストや音楽と組み合わせることでその効果を何倍にも膨らますことが出来ます。
10年後、20年後にも話題となれるようなキャラクターや物語を作っていきましょう。
PROFILE ―
岡本 学(魁)
執行役員
開発本部 シニアディレクター・シナリオライター
1997年ビジュアルアーツ入社。社内にて数々のシナリオ・ゲームディレクターを担当。作詞、アニメ脚本等も手掛ける。